複層ガラスと厚みの関係性。厚ければいいわけじゃない!

2枚のガラスを貼り合わせて1枚のガラスとして構成した複層ガラスは断熱・防音・防犯などの様々な効果が期待できます。現在複層ガラスは多くの種類が販売されておりガラスの厚みも違います。今回はそんな複層ガラスの厚みと効果の違いについてご紹介します。

通常のガラスと複層ガラスの厚みの違い

多くの一般の住宅では従来の単板ガラス(3mm)が使用されてきました。単板ガラス自体は各ガラスメーカーから厚みの増した製品も販売されており、2~10mmの厚みのある単板ガラスも販売されています。

複層ガラス用のサッシに使うガラスの厚みは18mm(中間層12mm)以上だが、既存の単板ガラスのサッシを利用したままアタッチメント付き複層ガラスに交換する場合は網戸雨戸との干渉を考慮してユニット全体の厚さを12mm(中間層6mm)以下にした断熱性能が低い商品が主流である。また、現在では、アタッチメントが付かない真空ガラスに交換するケースが多くなっている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E5%B1%A4%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9

複層ガラスは2枚の単板ガラスと中空層によって構成されているので当然単板ガラスよりも厚みがあります。これまで販売されてきた複層ガラスは主に3mmの単板ガラス2枚と中空層12mmによって合計18mmの厚さでした。複層ガラスは基本的に同じ厚みの単板ガラス(3mm)を2枚使用していますが、防音性能が不利になるため、片方に1~2mm程厚みが増したガラスを使用した製品も販売されています。

複層ガラスの普及について

多くの先進国では1997年京都議定書の締結により、法的強制力のある断熱化基準を改正したり建造物の断熱化を新たに義務付けた。しかし、日本の断熱化基準には強制力が一切なく、複層ガラス普及率は先進国の中でも最低レベルである
1999年に建設省から日本の断熱化基準である次世代省エネルギー基準が改定された。しかし、法的拘束力がない上に、断熱化基準が欧米と比べてゆるく設定されている。2000年(平成12年)における日本の複層ガラスの普及率は5.1%となっており、欧州やその他の先進国と比較すると低い普及率となっている。また、特殊な金属膜を設けた高断熱複層ガラスの普及率に関しては、米国が48.0%なのに対し、日本は0.3%と非常に低い数値となっている
その後も、世界各地での熱波寒波の発生により、複層ガラスの世界的な需要は年ごとに高まっていったが、日本の普及率は低いままだった。背景として、市場でアルミサッシ(断熱性能は低い)が圧倒的に強く、複層ガラス向きの樹脂サッシ(断熱性能は高い)は北海道などの寒冷地を除いてほとんど普及していなかったことがある。
しかし、2011年福島第一原子力発電所事故以降の電力不足を背景に、「アルミサッシ+単板ガラス」を「樹脂サッシ+複層ガラス」へ置き換える施策がにわかに活発化し、新たなビジネスチャンスとなっている

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アメリカを始めとする先進国では複層ガラスを積極的に導入されていますが、日本ではまだまだ浸透していません。家電製品や住宅設備による省エネは進んでいますが、窓を改善する事で更なるエコ化を実現する余地はあるでしょう。

複層ガラスの中空層の厚みの違い

複層ガラスは製品によってはガラスだけでなく中空層の厚みも違ってきます。中空層の厚みは「6mm」「9mm」「12mm」「16mm」「19mm」「25mm」などがあります。複層ガラスの中空層によって得られる主な効果は断熱効果です。寒い時期に外から冷たい空気が入って来ると室温が下がります。しかし複層ガラスの場合、中空層によって空気の対流が生じるので室内へ冷気が侵入するのを防いでくれます。そのため複層ガラスは寒い季節に暖房器具の浪費を防ぐ意味で設置する事が多いです。

厚みによる断熱効果は限界がある

中空層は厚みが多い方が優れた断熱効果を発揮します。しかし一定の厚みを越えると断熱効果はさほど変わらなくなってしまいます。例えば中空層の厚さ12mmは6mmに比べて高い断熱効果を発揮しますが、中空層の厚さ16mm、19mm、25mmは断熱性能自体は大して変わりません。ちなみにガラスの厚みを増して中空層を減らすと対流が起きなくなるので断熱効果が得られなくなってしまいます。

アルゴンガスならば厚みが無くても断熱出来る

防寒対策で複層ガラスを設置するなら中空層の厚みではなく中身にこだわるべきでしょう。一般的な複層ガラスの中空層には乾燥空気が入っています。しかし高断熱複層ガラスと呼ばれる製品にはアルゴンガスが封入されていることもあります。アルゴンガスは空気よりも断熱性能に優れているのでガラス自体に厚みが無くてもしっかり冷気を防いでくれます。

最も断熱に優れた製品は真空ガラス

またさらに断熱性能の高い製品で、中空層に真空層が含まれた「真空ガラス」と呼ばれる製品もあります。これは特殊な製造方法によって中空層を全く空気が入っていない真空状態にした複層ガラスです。真空ガラスは現在最も断熱性能に優れている複層ガラスと呼ばれています。中村建硝ではこの真空ガラス「スペーシア」と「クリアFit」を取り扱っています。真空ガラスは断熱性能にとても優れているので単板ガラスが入っているサッシでも、アタッチメントを付けることなく交換ができる製品です。

中空層が無い複層ガラスは合わせガラス

中空層が含まれていない複層ガラスも販売されています。それは防犯合わせガラスと呼ばれる製品で、2枚の単板ガラスの間に透明な樹脂中間膜が貼られています。これによって不審者によるガラス破りの防止を意図しています。また防犯だけでなく強風や災害時の飛来物によるガラスの破損も防げます。

泥棒や空き巣による住宅への侵入はガラス破りによるものが全体の約7割を占めています。防犯合わせガラスは全く傷つかないわけではありませんが、とても頑丈で穴があくまで破壊することは至難の業です。泥棒や空き巣はガラス破りに時間がかかると侵入を諦める傾向にあるので防犯合わせガラスは不審者撃退に大いに期待が持てます。

防犯合わせガラスの樹脂中間膜は基本的に無色透明なのでお部屋に設置しても気になりません。中には乳白色や若干色が付いた製品もあるのでインテリアとしても工夫をこらせます。樹脂中間膜の厚さはたった0.76ミリなので既存のサッシでも問題無く設置できます。

 

厚みのある複層ガラスのメリット・デメリット

メリット:熱の通り道である窓の断熱性能がアップする

複層ガラスは中空層が厚いほど断熱性能が高くなります。そのため、ガラスだけでなく窓ごと交換すると断熱性能が高し複層ガラスが使用できます。窓を交換すれば、一般的な複層ガラスだけでなく、より断熱性能の高いLow-E複層ガラスや防犯合わせガラスの複層ガラスもお選びいただけます。窓の交換は壁を壊さないでリフォームできるカバー工法の製品が初内されていますので、工事は短時間でできます。

デメリット:重い

全ての複層ガラスのデメリットとして挙げられるのが重さです。単板ガラスを2枚使用しているため複層ガラスを取り付けると以前よりも窓が重くなります。特にリビングや寝室などの頻繁に窓を開け閉めする箇所を厚みのある複層ガラスに交換してしまうと動かす際にストレスを感じてしまいます。このような心配がある場合には、複層ガラス用に設計されている窓に交換するのがおすすめです。

 

デメリット:窓の交換だけでは断熱性能に限界がある

複層ガラスを設置すると断熱効果が生まれて冬でも暖かく過ごせますが、複層ガラスだけでは効果が不十分なケースもあります。窓の断熱はサッシも非常に重要です。既存の窓枠であるアルミ製のサッシが建付けが悪いものであれば、隙間風が入りますし、サッシ部分の断熱性能は低いままです。

折角断熱目的で複層ガラスに交換するならばサッシも交換するべきでしょう。おすすめは気密性が高く断熱効果も期待できる樹脂製サッシもしくはアルミ樹脂複合窓です。また複層ガラスは厚みは増していればいいというわけではありません。断熱性能に関しては厚さ16mmを越えると断熱性能はそれほど変わりません。

中村建硝が取り扱う複層ガラスは厚みがなくても高性能!

断熱目的で複層ガラスを設置するのであれば厚みのある製品よりも中空層に真空層が含まれた「真空ガラス」をお勧めします。中村建硝では「スペーシア」と「クリアFit」の2種類の真空ガラスを取り扱っています。

スペーシア

真空ガラス「スペーシア」は「単板ガラス(3mm)2枚」「0.2mmの真空層」「Low-e膜」によって構成されています。中空層の厚みはわずか0.2mmですが真空層による断熱性能はあらゆる複層ガラスの中でもトップクラスです。Low-e膜による断熱効果もありますので冬場の断熱・結露防止・省エネに大きな期待が持てます。

また夏場の暑い日差しを防ぐ遮熱性能に特化した「スペーシアクール」も取り扱っています。
網入りガラスのタイプもございます。

クリアFit

クリアFitもスペーシア同様0.2mmの真空層による優れた断熱性能を誇ります。Low-e膜が無いためスペーシアより性能は劣りますが十分な断熱効果を期待できます。また内窓のガラスとして設置する事で最大限に効果を発揮します。

厚さは6.2mm

スペーシアもクリアFitも合計の厚みは6.2mmです。乾燥空気の入った従来の複層ガラスの約半分の厚みしかありませんが、真空層による断熱性能は既存の製品よりも上回っています。単板ガラス用のサッシに使えるガラスは6.8ミリまでなので、スペーシアなら問題なくガラスの交換ができます。

網入りガラスは10mm

スペーシアとスペーシアクールには防火用の網入りガラスもあります。網入りの真空ガラスは高断熱だけでなく、火災時に延焼を防いで被害を少なく留める防火性能があります。また破損時のガラスの破片の飛散防止効果もあります。網入り真空ガラスの厚みは「外側ガラス6.8mm」「真空層0.2mm」「内側ガラス3mm」合計10mmです。

まとめ

今までの複層ガラスは10mmを越える厚みがありましたが、最近ではアルゴンガスや真空層によって厚みが薄くても高い性能を発揮する複層ガラスが人気商品となっています。特に断熱効果を高めたいのであれば真空ガラスの設置をお勧めします。

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