低放射の意味とLow-e複層ガラスについて

断熱効果の高い窓ガラスは低放射性能があります。低放射とは熱の伝達能力の一つを弱める事ですが窓ガラスに低放射性能があると非常に強い断熱効果があります。中でもLow-e膜が貼られているLow-e複層ガラスは低放射性能及び断熱効果に特化しています。今回はそんな低放射性能とLow-e複層ガラスについてご紹介します。

低放射性能とは

低放射性能とは一言でいうと熱の移動を防ぐ性能を意味します。熱の移動には放射・対流・伝導の3パターンがあり、このうちの放射による熱移動を抑えることを低放射と言います。低放射性能を窓ガラスに搭載する事で冬の寒さや夏の熱さを解消する事が出来ます。

私達の私生活の中で行われている放射による熱移動の中でも特に有名なのがエアコンやストーブなどによる室温の上昇です。それらの暖房器具によって室内が温められるのは、暖房器具から暖かい空気が放射されて室内に伝わるという仕組みによるものです。

しかし温度は低い方向へ進んでいく傾向にあるので、冬の外が寒い時期に暖房器具によって室温が上がると窓から外へ温度が放射されてしまいます。そのため冬に室温を暖かく保つ、あるいはエアコン代の省エネを目指す上では低放射性能を搭載した窓を取り付ける事が重要になります。

赤外線が放射することで温度が上がる

放射とは赤外線及び遠赤外線によって熱が伝わる現象のことです。赤外線は物体を透過して熱を伝えます。逆に遠赤外線は固体や液体にぶつかった時に吸収されます。放射はこのうちの遠赤外線に関わってきます。

遠赤外線によって物体に熱が溜まると物体の表面からまた熱が放射されます。熱の放射はその物体が熱を帯びている限り続くので、物体を温めている遠赤外線が止まったとしてもその物体から発せられる熱の放射はしばらく続きます。

低放射性能を発揮したLow-e複層ガラスとは?

低放射性能を搭載したガラスはLow-e複層ガラスと呼ばれています。Low-eとは(Low Emissivity)の略で低放射という意味があります。Low-e複層ガラスには中空層に透明な特殊金属膜(Low-e膜)が貼られています。Low-e膜は低放射性能を発揮する金属とそれを保護する酸化金属による多重構造によって構成されています。

Low-e膜の成分は銀、酸化亜鉛、酸化スズなどがあります。Low-e膜はとても薄くて透明色の特殊金属膜なので貼られていてもあまり実感がありません。そのため真空ガラス「スペーシア」の場合、厚みは6.2cmと発表されていますがこの中にLow-e膜の厚みは含まれていません。Low-e膜はそれほど薄くて重さを感じさせない資材です。

Low-e複層ガラスによる断熱効果

Low-e膜は熱の移動する現象「放射・対流・伝導」の3パターンの中の放射による熱の移動を防ぎます。数値にすると単板ガラスの放射率が0.85なのに対して、Low-e複層ガラスは0.1以下しかありません。

複層ガラスの中空層の中で行われる熱移動は約6割が放射によるものです。それ以外では対流が4割で伝導はごくわずかしかありません。放射を防ぐLow-e膜が中空層の内部に貼られていると断熱効果が大幅に上がります

Low-e複層ガラスにおけるLow-e膜が持つ役割

Low-e膜は基本的に中空層の片側に貼られています。中空層の中でLow-e膜が貼られている位置によって室温の漏れを防ぐ、あるいは外の熱気を反射するといった性能が変わります。

室内側に貼られている場合は断熱性能が加わります。室温が外気よりも暖かい場合、室内の空気が外へ漏れ出よう(放射しよう)とします。しかし窓ガラスにLow-e膜があると室内にある遠赤外線を反射してくれるので温度が外へ漏れることを防いでくれます。

室外側に貼られていると遮熱性能が加わります。外の気温が室内よりも高い場合、外の熱気がガラスを伝って室内に侵入しようとします。しかしLow-e膜が室外側に貼られていると中空層に入る前に日差しの侵入を防いでくれます。基本的にLow-e膜は暖かい空気の通過を防ぐという役割があるので温度の高い場所に面する側に貼ることで効果を発揮します。

現在販売されているLow-e複層ガラスは中空層の中の片方にしかLow-e膜が貼られていません。もし両面にLow-e膜を貼ったとしたらさらに熱の放射を防ぐ事は可能です。しかし片面だけに比べてごくわずかしか変わりません。そのためLow-e複層ガラスのLow-e膜は片面だけで十分な断熱性能を発揮してくれます。

Low-e膜の性質と注意点

Low-e膜は基本的に複層ガラスの中空層に封入する形で使用されています。ガラスの外側(空気に触れる部分)に貼り付けて使用する事はありません。その理由はガラスの外側に貼り付けた場合、Low-e膜の成分が空気に触れて酸化してしまうからです。酸化すると変色したり断熱性能が下がってしまう危険性があります。そのためLow-e膜を単板ガラスや複層ガラスの外側に貼って使用する事はありません。

中空層自体も外から空気が入らないようになっています。中空層の中の気体は乾燥空気・アルゴンガス・真空層などがありますがいずれもスペーサーによって空気の侵入を防いであります。もし使用中にスペーサーが破損して空気が漏れてしまったら断熱効果が著しく下がってしまうので新しい窓と交換する必要があります。

Low-e複層ガラスの注意点として、Low-e膜が電子機器による電波の伝達に支障をきたしてしまう可能性があります。その理由はLow-e膜が電波の行き来を妨害してしまう可能性がある成分を含んでいるからです。特に断熱材や特殊構造の壁を使用している住宅は、窓と壁の双方によって電波の送受信に支障が出てしまう可能性があるので注意が必要です。

MADOショップ取手東店で取り扱うLow-e複層ガラス

MADOショップ取手東店でもLow-e膜が貼られた複層ガラスを取り扱っています。それらは真空ガラス「スペーシア」と「スペーシアクール」で、内部の真空層とLow-e膜によって他の複層ガラスとは比べものにならないほどの断熱・遮熱性能を搭載しています。

スペーシアとスペーシアクールの違いはLow-e膜が貼られている位置にあります。スペーシアは中空層の室内側にLow-e膜が貼られているため断熱性能が高くなっています。スペーシアクールは中空層の室外側にLow-e膜が貼られているので遮熱性能に特化しています。加えて冬の場合には暖房器具による室内の暖かい空気がLow-e膜によって反射されるので断熱効果も期待できます。

真空ガラス以外ではYKKAPのリフォーム用窓枠「かんたんマドリモ」内窓「プラマードU」にLow-e複層ガラスを搭載する事が出来ます。リフォーム用窓枠あるいは内窓にLow-e複層ガラスを取り付けると単板ガラスよりも費用が高くなってしまいます。しかしLow-e複層ガラスはエアコン代の省エネに大きく貢献してくれるので、数年間で初期費用を回収できると言われています。つまり長い目で見たらLow-e膜複層ガラスはとても経済的なガラスであることが分かります。

まとめ

低放射性能は室内の断熱効果を高めるうえでとても重要な役割を果たします。熱の行き来が激しい窓においてはLow-e複層ガラスを設置する事っで低放射性能を格段に上げる事が出来ます。快適な室内環境を目指すならば窓の低放射性能を上げることにも注目してみて下さい。

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